「世界幸福度ランキング上位13ヵ国を旅してわかったこと」を読んで

小さい頃から図書館が好きで、大人になった今も定期的に通っているんですが、一番良いところは、何といっても知らなかった本に出会える事

本屋さんと違って(本屋さんも大好きだけど!)、商業的な感じがまったくなく、棚に並んでいる本をザーッと見ていって、ピンとくるものを何冊でも選べるし(しかも帯が無いので、先入観なしで!)。

そして買うまでいかないけど気になっていた本などを気軽に読めるなんて、素晴らしいことこの上なし! そしていつでも変わらない静かな空気感と、大人の今はコーヒーが似合う感じが落ち着きます。

基本的に読書も好きなので、ある時は気になる分野の本を月20冊ほど、結構真剣に読んでいたんですが(返却期限に急かされて無理にでも読む時間を作れるのもまた良いところ)、

そんな日々の図書館通いの中で偶然、出会った本がこちら。世界幸福度ランキング、ってよく効くけど、実態が気になりますよね。

日本の幸福度ランキングは155ヶ国中51位

日本は食べ物には困らないし、きれいな水と空気があって、四季もあって自然にも恵まれ、街はきれいだし、ハイテクで進んでいて、紛争もなく、治安が良くて平和に暮らせる国。

ですが、ハッピー度数はなんだか低そう……と感じる人が多いのではないでしょうか?だからこの順位にはあまり驚かないかもしれません。

この本はドイツ人の著者が、真面目で勤勉なドイツ人(日本人と似てると言いますよね)は、どうして幸せ、と感じている人が少ないのか、幸福度の高い国の人に聞いたら、その秘密が分かるんじゃないか!?というような動機から、このランキング上位の13ヵ国を旅して、インタビューし、感じたことを一冊にまとめたものです。

単純にタイトルを見て「で、結果何が分かったの?」と気になる方、いますよね??

この記事はレビューではないですが、私も2,3度繰り返し読んでみて、なるほど、意識して生活してみると幸福度に良いのかも、と思ったことをシェアしたいと思います。友達には役に立ちそうなことは話したくなっちゃうしね!

 今持っているものに満足することが大事

著者のマイケさんが旅したのは、アイスランド、ノルウェー、コスタリカ、デンマーク、スウェーデン、スイス、フィンランド、カナダ、オーストラリア、パナマ、ルクセンブルク、メキシコ、コロンビアの13ヵ国。北欧とそのちょっぴり下のヨーロッパ、南米など。

北欧は、国の福祉制度が整っているのは有名なのである意味納得ですが、あまり馴染みのないアイスランドは、年の平均気温は約5度、と寒くて天気も良くないし夜は長いし、月面のような景色が広がっているそう。

でもアイスランドの人々は「長い冬になったら、友人たちと集まっておしゃべりしたり、温泉に浸かったりすれば良い、最高ですよ!」という感じで、こんな環境で大変……などと嘆いている人はいないみたい。

そして南米の国々は、貧困や治安など、一見困難なのでは、と思われるような状況でも、「幸せか」と聞くと「幸せだ」と返ってくるそう。その理由は、「お金はなくても、家族と友人と、落ち着いた暮らしがあればそれで十分だから」。

家族にすごく重きが置かれているのと、「先のことを心配するより、今日を楽しむこと」が大切。歌って踊って!みたいな文化が多いから、お祭りも多いんだとか。

そしてどの国にも共通しているのは、今持っているものに満足することが大事、だということ。

○○が欲しい、それを手に入れるために努力しなくちゃ、のスパイラルは永遠に続いていって、一つ手に入れるともうそれは輝きを失い、また次が欲しくなるから。

そしてその基準は永遠に上がっていくから

だそうです。

 

他にも、

自然と接すること。人間は自然に接すると落ち着くし、落ち着くと人は容易に幸せになれる。

スポーツも大事。健康的でいられる。

今日をいい日にするにはどうしたらいいか?そう考えれば生活が刺激的になる。

生活にユーモアを!自分を笑い飛ばすこと。

単純に自分の人生を生きて、愛して、人生を単純にすることが重要。そして単純さを大切にすること。

などが挙げられるそう。

幸せとは、SNSで「私、幸せ! I love my life!」とビックリマークを付けて人に主張するようなことではなく、幸福度の高い国の人たちは「当然幸せです。それが何か?」というテンションらしいです

他者のことばかり見ているのが最大の問題で、自分よりいいものを持っている他者ばかり見ているから自分の状況が分からなくなる。物を買わせようとする広告や、周りの考え方などに飲まれない強靭な神経も必要という人の意見も。

他者との親密な、信頼できる人間関係」が幸せの秘訣

そして「他者との親密な、信頼できる人間関係」が幸せの秘訣、ということ。実はこれ、以前も他で耳にしたことがあって。

昔NHKで見かけて、すごく印象的で強烈だった、3世代にわたる「人は何が幸せなのか」というハーバードの研究結果の答えと同じだったので、やっぱりそうだよね、と思いました。

その研究は、いくら出世したり、何かを成し遂げたり、お金や地位を手に入れても、他者との信頼関係がない人は、自分を「幸せ」と思う割合が低い、というのを3世代(確か70年?75年?)にわたって調査した、というような内容のもの。

これはあの有名な「ライフシフト」の本にも共通して書いてあったことなので、個人的になるほどー!と思ったポイントです。

まとめ/本から学んだ、日々に生かしたいこと5つ

一冊読んでみて、なるほどーと思うことも多々。自分の生活に落とし込んで、意識したいことを改めてまとめてみました。

♡今あるものに満足する

♡体を動かして健康維持

♡情熱と楽しさを持ってやりたいことに邁進する

♡肩の力を抜いて、一日のくらしを穏やかに

♡自然体でいられる人たちといる

Song of styleのエイミーも言っていましたが、「エネルギーは伝染する」んだって!これ、知ってるようでいて、本気で向き合ったことが無かったな、って思って。日本でいう「類友」ってやつですよね。

この本に書いてあったことも、もう知ってるよ!と言われそうな普遍的な内容といえばそうなんだけど、日々忙しいとつい忘れがち…。こういう本のおかげでまた思い出せる、というのも、読書がもたらす良い効果なのかも、と思いました。

気になる方はぜひ、読んでみて下さいね!